知っているだけで会議の生産性が上がる ウェブ会議ツールの便利機能5選
ウェブ会議ツールの利用が広がる中、参加者が事前にその機能を理解しておくことは、生産性向上のために必要不可欠です。この記事では、機能進化の最新動向と便利機能5選を詳解。会議の生産性を高める方法が学べる、ファシリテーターおよび参加者のためのガイドです。
目次
ウェブ会議ツールの機能とその利用の現状
ウェブ会議ツールの現状と市場シェア
近年、デジタル化とグローバル化が進む中で、ウェブ会議ツールの重要性はますます高まっています。新型コロナウイルスの世界的なパンデミックは、リモートワークやウェブ会議の普及を一気に加速させ、さまざまなウェブ会議ツールが市場に参入しました。
ウェブ会議ツールは、ビジネスのみならず、教育やエンターテイメントなど、さまざまな分野で広く活用されています。特にZoomとTeamsは、その多機能性と使いやすさで、デジタルコミュニケーションの主要なプラットフォームとなり、その地位を確固たるものにしています。
テレワーク・リモートワーク総合研究所による2022年12月時点のウェブ会議ツールシェア調査によると、複数回答ありのアンケートで、zoom利用者が61.6%、Teams利用者が46.2%と、3位以下と3倍以上の差をつけて普及していることがわかります。
ウェブ会議ツールの機能進化の動向
ウェブ会議ツールは、その普及とともに進化も続けています。
初期のウェブ会議ツールは、単純なマイク音声とカメラ映像の送受信機能が中心でしたが、現在では多彩な機能が搭載され、より生産的なコミュニケーションを可能にしています。具体的には、
- 参加者の画面共有
- エモティコン
- リアルタイムの文字起こし
- AIによる会議の要約作成
など、会議の効率性と生産性を飛躍的に向上させる機能が続々と開発されています。
これらの進化は、ウェブ会議ツールがただ単に遠隔でのコミュニケーションを実現するだけでなく、その質を向上させ、会議の生産性を高めるための重要なツールとなっていることを示しています。
ウェブ会議に参加する前に最低限知っておきたい機能とは?
ウェブ会議のファシリテーターは、会議を円滑に進行させるために、ウェブ会議ツールの機能に精通していることが求められます。画面共有、参加者のマイク管理、ブレイクアウトルームの設定など、会議をスムーズに進行するための機能が充実しはじめており、これを利用しない手はありません。
また、参加者の意見をリアルタイムで集めるアンケートや投票機能は、参加者全員の意見を引き出す有効な手段となります。リモート操作機能は、遠隔地のユーザーの支援や教育のための強力なツールとなります。
ファシリテーターのみならず、参加者もこれらの機能を適切に活用することで、全員が活発に意見を交換し、生産的な会議を実現することができます。参加者は、自身の使いこなすべき機能を理解し、その活用法を学ぶことが重要となります。
これぐらいは知っておきたい今どきのウェブ会議ツール便利機能5選
1. 参加者のマイクオフ(強制ミュート)機能
ウェブ会議のファシリテーター(ホスト)なら知っておくべき機能が、「マイクオフ機能」です。
コロナ禍以降のウェブ会議の参加者にとっては、自分が喋らない時間はマイクをミュートにするのがマナーとして浸透しているはずです。しかしそれでもなお、ミュートをしない・忘れてしまう人は少なくありません。その結果、オフィス内の音声や電話の声、家庭内の生活音や子供の声などのノイズが会議ツール参加者に流れてしまうことがよくあります。しかも、本人は気づいていないケースがほとんどです。
このノイズが、肝心の会議の質疑やプレゼンテーションの音声を上書きし、遮ってしまうことがあります。そうした場面が会議中に何度か重なると、会議の生産性は著しく落ちてしまいます。
そうならないよう、ファシリテーターを務める主催者は、参加者のマイクをミュートにする機能を活用すべきです。例えばzoomの場合、以下3つのマイクオフ機能があります。
●特定の参加者をミュートにする
●参加者全員を一括でミュートにする
●参加者が任意でミュート解除できないようにする
2. バーチャル背景としてのスライド共有機能
ウェブ会議ツールの背景機能を使えば、自分の背景をぼかすだけでなく、背景を画像に変更することができるのはみなさんご存知でしょう。zoomが普及したのも、このバーチャル背景機能が初期から優れていた点が理由の1つと考えられます。
一方で、ベータ版として2年前からリリースされながら今もあまり知られていない機能として、「バーチャル背景としてのスライド機能」があります。この機能を使うと、自分の背景をスライドに変更することができます。例えば、プレゼンテーションをしながら会議を行う場合、スライドを背景にすることで、よりわかりやすく伝えることができます。
話者の表情や仕草といった視覚的な要素を増やすことで、参加者の理解を深めると同時に、会議やプレゼンテーションにより没入しやすくなります。
3. 共同作業を可能にするホワイトボード機能
ウェブ会議で「ホワイトボード機能」を活用すると、共同作業を行う際に大変役立ちます。この機能を使えば、ユーザーは画面上でアイデアを描き出し、他の参加者と共有することができます。
これにより、ブレインストーミングやプロジェクトの計画など、視覚的な要素が重要な場面でのコラボレーションが可能になります。会議が終わったら、スクリーンショットを残せば議事録も不要になります。
4. 参加者の意見をその場で即座に集める投票(アンケート)機能
ウェブ会議ツールの「投票(アンケート)機能」は、ウェブ会議中にリアルタイムで参加者の意見を集める際に非常に便利です。アンケートを作成し、それを会議中に投げることで、参加者の意見や反応を即座に把握することができます。これは、意思決定プロセスを迅速化するだけでなく、参加者のエンゲージメントを高める効果もあります。
もちろん、議案に賛成か反対か、といったストレートな評決のために投票機能を利用することもできますが、それ以外にも、もっとカジュアルなアンケートに使うというのもおすすめです。具体的には、「今日の会議は発言しにくかった? Yes or No」のように、会議に関する感想等のフィードバックを気軽に投稿してもらう手段として利用すると有効です。
5. 遠隔操作による支援を可能にするリモートサポート機能
ウェブ会議ツールの「リモートサポート機能」を使えば、他のユーザーのPCを遠隔操作することも可能になります。これは、特定のソフトウェアの設定指示やトラブルシューティングなど、具体的な支援が必要な場合に特に便利です。
この機能を使うと、同じオフィスにいなくても、同僚やパートナーのテクニカルサポートを行うことができます。そもそもウェブ会議ツールの使い方がよくわからないとか、マイク・カメラの設定がおかしいといった、ウェブ会議ツールのトラブルシューティングにも使えるので、ファシリテーターは積極的に利用すべきでしょう。
ウェブ会議ツールの機能を最大限に活用して会議の生産性を向上させる方法
ファシリテーターが理解しておくべき機能
ファシリテーターとして、ミーティングの生産性と効率性を向上させるためには、まず全ての機能とその適切な利用法を理解することが必要です。誰もが簡単に試せて効果も抜群なのは一括ミュート機能でしょうあ。特に、大規模な会議でのノイズを減らすことができます。
さらに、ファシリテーターがバーチャル背景としてのスライド共有機能を使用すると、視覚的な要素を増やし、参加者のエンゲージメントを高めることが可能になります。リモートサポート機能は、参加者がツールの技術的な問題に直面した場合に、迅速かつ効率的に解決するための手段となります。
参加者も習熟すべき機能
参加者もZoomの主要な機能を理解し、習熟することで会議の生産性を高めることができます。ホワイトボード機能は、アイデアの共有や意見の交換に非常に役立ちます。また、投票機能は、自身の意見を効率的に伝え、集団の意思決定をスムーズにするための重要なツールです。
ファシリテーターだけでなく、参加者もこれらの機能を習熟し、活用することで、会議はより円滑かつ効果的に行われます。